SMAFって何?

SMAF(Synthetic Music Mobile Aplication Format)は、YAMAHAが提唱したモバイル端末(携帯電話)用のマルチメディアデータのフォーマットです。J-PHONEやtuka、auの16和音機種はSMAFの仕様に基づいて着メロのデータ構造が定義されています。

FM音源
SMAFファイルを再生しているのは、携帯電話の中に入っているMA2, MA3と呼ばれる5mmサイズのちっちゃい音源LSIです。説明書にはFM音源とかよく書いてありますよね! FM音源てのは、いくつかの音の波を組み合わせて変調をかけあいながら音を再生する音源方式で、MA2には音の波を作り出すためのオペレータが32個あり、このうち2つを組み合わせることで複雑な音色を作り出すことができます。つまり2オペでは一つのSMAFファイルで16種類の音色定義ができることになります。そして16和音で再生することができるのです!

(FM = Frequency Modulation: 周波数変調)

パラメータ
パラメータは関数の係数みたいなものです。関数の係数を変えると関数の形は変わりますよね?それと同じで、各オペレータには、マルチプル、サスティーンなどの13種類のパラメータがあり、これらの値を変えることで出力される音の波を変化させることができます。各パラメータの説明は次の章を参照してください。

アルゴリズム
MA2の16和音着メロには2つのオペレータの組み合わせ方としてアルゴリズム1というのとアルゴリズム2というものがあります。


アルゴリズム1


アルゴリズム2

ここで、アルゴリズム1の図を見てください。水色がオペレータ1、ピンクがオペレータ2です。オペレータ1はオペレータ2に変調をかけるモジュレータという役目で、一方オペレータ2は変調をかけられるキャリアという役目で動作します。また、オペレータ1では出力が元の入力側に戻っていますね?これをフィードバックといい自分自身に変調をかけることができます。このような変調のかけあいで結果出力される音がスピーカーから聞こえるわけです。基本的な音色はアルゴリズム1を使いましょう。2は扱いが難しいです。